- 2022/11/30 【Unity】マテリアルで使用しているシェーダを調べる
- 2021/09/16 【Unity】【C#】ガンマ(Gamma, sRGB) - リニア(Linear) 値の相互変換
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【Unity】マテリアルで使用しているシェーダを調べる 
2022/11/30 Wed [edit]
わりと何でもない事だけど、意外とググってもあまり出てこなかったので、メモ。
簡単に言うと、判別はシェーダの名前(文字列)で判別するのが簡単。名前はインスペクタで Material をクリックしたときに出る情報の一番上にある「Shader」の文字列だね。Standard シェーダを使っていれば「Standard」、MToon シェーダを使ってるなら「VRM/MToon」となってるあれだ。正確に判別するなら、スラッシュ('/')を含めたフルパスにすれば良いし、バリエーション[Standard (Specular setup) 等]を含めるなら一部を判別するのも良い。
(※) Unity 2020.3.34f1 / Windows11(x64) で確認
そう考えるとコードにするのは簡単だ。例えば以下のような感じで判別すれば良いだろう。
●マテリアルに Standard Shader が当てられていたら、メッセージを出す
Material material; //何かのマテリアルがセットされているとする
if (material.shader.name.Equals("Standard", StringComparison.Ordinal))
{
Debug.Log("This material uses Standard Shader.");
}
Eqauls に StringComparison.Ordinal オプションを付けてるのは、以前記事にした「StartsWith, EndsWith が遅いのなら、Equals も遅いのか?」のときの知見から。"==" 演算子でも良いが、参照比較と紛らわしいので(文字列の場合はおおよそ大丈夫だが)、最近は Ordinal オプション付きで比較することが多い(実行速度も速い)。Unity マニュアルにも文字列比較の遅さが指摘されているが、私が実験した所、Ordinal オプション(単純な文字列の並びだけで比較)さえ付けていれば、実行速度が極度に遅くなることは無かった(100文字程度なら全然変わらない)。C# のバージョンにもよるかもだが、覚えておくと役に立つこともあるだろう。
以上の事が理解できたなら、よく使うものは拡張メソッドにしておくのが簡単だ。例えば Stanard, MToon 判別なら、以下のように作るのも良い。
●Material に Standard Shader 系/MToon 系が使われているか?(バリエーションも含む)
using System;
using UnityEngine;
/// <summary>
/// Material に Standard Shader 系が使われているか?(バリエーションも含む)
/// 2022/11/30 Fantom
/// http://fantom1x.blog130.fc2.com/blog-entry-421.html
/// </summary>
/// <param name="material">調べる Material</param>
/// <returns>true のとき Standard (バリエーション含む)</returns>
public static bool IsAnyStandardShader(this Material material)
{
if (material == null)
return false;
return material.shader.name.StartsWith("Standard", StringComparison.Ordinal);
}
/// <summary>
/// Material に MToon Shader 系が使われているか?(バリエーションも含む)
/// ※"VRM/MToon" だが、UniVRM 0.89時点なので注意(1.0以降は"VRM10/MToon10")
/// 2022/11/30 Fantom
/// http://fantom1x.blog130.fc2.com/blog-entry-421.html
/// </summary>
/// <param name="material">調べる Material</param>
/// <returns>true のとき MTonn (MToon10 等含む)</returns>
public static bool IsAnyMToonShader(this Material material)
{
if (material == null)
return false;
return material.shader.name.Contains("MToon");
}
実際にはプロジェクトに何のシェーダが含まれているかで真になる範囲は異なってしまうので、厳密にしたければ、Equals(name, StringComparison.Ordinal) でフルパス完全一致にするのも良いだろう。その辺は好きにやって欲しい。
問題は文字列判別なので、「Autodesk Interactive」のように名前が変わったもの(Unity2017 以前は「Standard (Roughness setup)」となっていた)は注意が必要だけどね。厳密にするならプリプロセッサ(#if~)で Unity バージョン分けした方が良いかも知れない。
最近は VRM Live Viewer でもシェーダを使う機能が多くなってきた。実はなるべく Unity の標準機能で作った方が後バージョンの互換性が高いので、以前は避けていた感あるが、Unity は既にこれまでの Standard Shader 等を使う BRP(Built-in Render Pipeline) はレガシーとしているので、いずれ SRP(Scriptable Render Pipeline) に移行しなくてはならないのがわかってるんだよね。
問題はシェーダを使った機能は互換性が全く無くなってしまうこと。しかし現行の Unity製アプリやサービス(特に2020年以前からあるもの)は BRP を前提として作られているので、なかなか移行タイミングが難しい。全てを捨てて移行するならともかく、過去の大量の資産(対応素材)も捨てることになるからね。なので Asset Store でも「SRPとの互換性」が表示されていたり、BRP/SRP 両方の .unitypackage が含まれているものも出てきている。まぁ、有料アセットはサポートあるもの多いけど、無料アセットはほぼ絶望的だね。まず移行できるものは少ない。なので少し諦めがついたという所かな。こうなれば SRP に移行する直前まで、BRP でできることを何でも入れてしまえ、みたいな(笑)。まぁ、結果できることは増えているよ。しかし本当に SRP に移行するときには、ほぼ全て作り直し(内部的には別物)しなくちゃならないけどね。
実際、無料アプリって報酬0だから、システム的な仕様変更・移行はめちゃくちゃしんどい。それに現代は「アプリは無料で作って貰えるのが当たり前」って風潮が強いので「あれ欲しい・これ欲しい。次は〇〇あったらいいな」と延々と言われ続ける。企業なら先行投資としていずれ利益になるから良いかもだが、個人ではただ単に知らない人にタカられてるだけに過ぎないからね。超有名なソフトの開発者が通常表に出て来ず、雲隠れしてしまう気持ちが何となくわかる。無名な私ですら年間100件ほど来るのだ。有名なら1000件は下らないだろう(有名なクリエーターが年間700件[=1日2件]でも大量に時間を取られる事に気づき、仕方なく有料にした話もある)。
よく考えてみればわかるが、個人に対する要求はその人の貴重な活動時間を奪い、他人のために無償で時間を使え、と言われてるようなものだ。これはその人がやりたい活動や予定を阻害してるのと同義となる。逆に自分が何かやろうと思っていたときに、他人の都合で邪魔されたら嫌だろう?特に個人で活動・配布してくれてる人には気をつけて欲しいかな。要求だけ突きつけて、規約も守らず、いい加減に使われていたら、やる気を無くす人も多い(パッタリやめてしまう人も少なくない)。いつでも「自分が逆の立場だったらどう感じるか?」を考えて欲しいね。そういうお互いの理解が無いとずっとは続けられない(だいたい1~2年が最初の山、3年超えると安定し、5年で世の中の状況が変わり進退を決める時が来る。10年超えはもう活動もその人の一部となる。そこまで行ったら沢山の出会いと別れを経験する[=もう活動やめてしまった人の方が圧倒的に多くなる]。結局他人の思いつきでタダ働きさせられた事実だけが残る)。あと5年経ったら今活動している人どれくらい残ってるかな…?ちなみに私は20年はとっくに超えている(昔はSNS自体が存在しなかっただけ)。もうそうなると知識×経験の掛け合わせで、無限にアイデアは浮かぶようになる(現に VRM Live Viewer は4年を超えてるがアイデアは尽きたことなく、今なお増え続けている)。時間はいくらあっても足りないくらいにね(笑)。
(関連記事)
【Unity】【C#】StartsWith, EndsWith が遅いのなら、Equals も遅いのか?
【Unity】ガンマ(Gamma, sRGB) - リニア(Linear) 値の相互変換
【Unity】Quality (グラフィック品質) を文字列で取得/設定する
【Unity】【C#】ガンマ(Gamma, sRGB) - リニア(Linear) 値の相互変換 
2021/09/16 Thu [edit]
そろそろ UniVRM をアップデートしたいなぁ、と思ったけど、とうとう UniVRM0.79 以降はカラースペース(Color Space)をリニア(Linear)に統一するらしく、インポートしたら強制的に変更されるようになってしまった。
VRM Live Viewer は3年前、Unity2017初期の頃からはじまったのだが、CRS ステージは Unity4, Crystal ステージは Unity5 時代のものを流用してるんだよね。なので、ガンマ(Gamma)スペースなのだ。
まぁ、正直言って、特に Unity2018 以降の機能は Linear 依りになってきたので(なぜか今でも Unity のデフォは Gamma だが)、いずれ移行したいとは思ってたんだけどね。
しかし、さすがにマイナーバージョンアップデートで、前後の互換性がないのはおかしいし(不具合にしか見えないため)、メジャーアプデとして考えていた。なので急遽移行を迫られる形になってしまった。でも Color Space 変更って、プロジェクト素材全てに影響するので、とてもじゃないけどすぐにはできないんだよね(見た目がかなり変わる)。
なので、自動化できるところはスクリプトで変換などするために、色々調べることになった。これはそのメモ。ほぼ出典そのままだが、汎用的に使えるので掲載しておこう。
■汎用的な値(0~1f:正規化した値)での変換
●定義からの厳密なコード
●高速化近似式 (2.2乗, 1/2.2乗) での変換
●シンプルな3次の高速近似式での変換
■シェーダ(.shader 等)での利用
(※) Unity 2019.4 / Windows10(x64) で確認
■Unity の Color, Mathf での変換
ちなみに、Unity では Color 構造体が linear, gamma というプロパティがあり、Mathf には Mathf.GammaToLinearSpace, Mathf.LinearToGammaSpace という関数があるので、簡単に変換できる。例えば以下のようにできる。
using UnityEngine;
//ガンマ→リニア
var gammaColor = new Color(0.3f, 0.4f, 0.5f);
var linearColor = gammaColor.linear; //→ RGBA(0.073, 0.133, 0.214, 1.000)
var linearValue = Mathf.GammaToLinearSpace(0.5f); //→ 0.2140411ff
//リニア→ガンマ
var linearColor = new Color(0.073f, 0.133f, 0.214f);
var gammaColor = linearColor.gamma; //→ RGBA(0.300, 0.400, 0.500, 1.000)
var gammaValue = Mathf.LinearToGammaSpace(0.2140411f); //→ 0.5f
これで事足りてしまう場合は良いのだが、もう少しつっこんだ実装をしたいとか、高速化した近似式を使いたいというときもあるだろう。それらは以降のようになる。
■汎用的な値(0~1f:正規化した値)での変換
●定義からの厳密な Gamma - Linear 相互変換 (0~1f:正規化した値での計算)
using UnityEngine;
/// <summary>
/// ガンマ(sRGB)→リニア (0.0-1.0:正規化した値) 色空間変換 (厳密なコード)
/// (参考)
/// https://en.wikipedia.org/wiki/SRGB
/// https://tech.cygames.co.jp/archives/2339/
/// </summary>
/// <param name="gamma">0.0-1.0</param>
/// <returns>0.0-1.0</returns>
public static float ToLinearValueStrict(this float gamma)
{
if (gamma <= 0.04045f)
{
return gamma / 12.92f;
}
else
{
return Mathf.Pow((gamma + 0.055f) / 1.055f, 2.4f);
}
}
/// <summary>
/// リニア→ガンマ(sRGB) (0.0-1.0:正規化した値) 色空間変換 (厳密なコード)
/// (参考)
/// https://en.wikipedia.org/wiki/SRGB
/// https://tech.cygames.co.jp/archives/2339/
/// </summary>
/// <param name="linear">0.0-1.0</param>
/// <returns>0.0-1.0</returns>
public static float ToGammaValueStrict(this float linear)
{
if (linear <= 0.0031308f)
{
return linear * 12.92f;
}
else
{
return 1.055f * Mathf.Pow(linear, 0.4166666f) - 0.055f; //0.4166666f = 1/2.4
}
}
ここでは sRGB とガンマを同等に扱っているが、実際にはガンマ補正はディスプレイや機器などで値が違うようなので、あくまで一般的な仕様に合わせたものだと思って欲しい。
式は以下の参考資料そのままだ。定義は Wikipedia に掲載されている。
(定義) sRGB (From sRGB to CIE XYZ, From CIE XYZ to sRGB)
(参考:式) 物理ベースレンダリング -リニアワークフロー編
●高速化近似式 (2.2乗, 1/2.2乗) での変換
また、式の参考ページにも記載されているが、高速化用の近似式は以下のようになる。
●高速化近似式 Gamma - Linear 相互変換 (0~1f:正規化した値での計算)
using UnityEngine;
/// <summary>
/// ガンマ(sRGB)→リニア (0.0-1.0:正規化した値) 色空間変換 (高速化近似式: 2.2乗)
/// (参考) https://tech.cygames.co.jp/archives/2339/
/// </summary>
/// <param name="gamma">0.0-1.0</param>
/// <returns>0.0-1.0</returns>
public static float ToLinearValueFast(this float gamma)
{
return Mathf.Pow(gamma, 2.2f); //or 2.233333f
}
/// <summary>
/// リニア→ガンマ(sRGB) (0.0-1.0:正規化した値) 色空間変換 (高速化近似式: 1/2.2乗)
/// (参考) https://tech.cygames.co.jp/archives/2339/
/// </summary>
/// <param name="linear">0.0-1.0</param>
/// <returns>0.0-1.0</returns>
public static float ToGammaValueFast(this float linear)
{
return Mathf.Pow(linear, 0.45454545f); //1/2.2
}
なぜそうなるのかというのは、以下を参照すると良いだろう。とてもわかりやすく解説されている。
(参考資料)
・ガンマ補正のうんちく
・分かる!リニアワークフローのコンポジット
まぁ端的に言うと、曲線が似てれば、値も似るということだね(笑)。英語では「Magic Number」みたいにも言われている。
ちなみに、冒頭に書いた Unity の Color.linear や Color.gamma, Mathf.GammaToLinearSpace, Mathf.LinearToGammaSpace と値を照合してみたら、「~Strict」の関数(厳密なコード)はほぼ同じで、「~Fast」(高速化近似式)の方は6割くらい一致するようだ(※ただし、誤差を甘めで、小数点3ケタくらいで比較した場合。べき乗を 2.233333f にすると 67%くらい)。しかし見た目では、静止画ならともかく、動いてる絵なら見分けが付かないくらいだ。
また、これらの式をシェーダに使っている例もある。というより、近いものを Unity の PostProcessing で実装されているらしい。最後に抜粋してるので、興味があったら見てみると良い。
●シンプルな3次の高速近似式での変換
また、下記のシェーダの計算を見ていると、2.2乗の近似式は単純に2乗(c * c)にされているが、もう1つ近似式があるね。コメントの ref の先に解説もあるが、なるほど計算負荷が低いらしい(基本的に平方根やべき乗などは、単純な掛け算や足し算より負荷が高いため)。
もう1つの高速化近似式を C# で書いてみよう(そのまま)。
●シンプルな3次の高速近似式での Gamma → Linear 変換 (0~1f:正規化した値での計算)
using UnityEngine;
/// <summary>
/// ガンマ(sRGB)→リニア (0.0-1.0:正規化した値) 色空間変換 (高速化近似式: シンプルな3次)
/// (参考) http://chilliant.blogspot.com.au/2012/08/srgb-approximations-for-hlsl.html?m=1
/// </summary>
/// <param name="gamma">0.0-1.0</param>
/// <returns>0.0-1.0</returns>
public static float ToLinearValueFastCubic(this float gamma)
{
return gamma * (gamma * (gamma * 0.305306011f + 0.682171111f) + 0.012522878f);
}
最初の高速近似式(2.2乗)のコード内のコメントに「or 2.233333f」と書いてあるのは、こちらの資料にあったからだ。
実際に試してみると、こちらも動いてる分には、ぱっと見た目わからない。平方根使うより計算負荷が軽いので、Unity も採用しているのだろう。これは助かる。
(参考資料) sRGB Approximations for HLSL
■シェーダでの利用
以下のコードは実際に Unity の PostProcessing で使われているようだ。そのまま抜粋させて頂いた。
●シェーダ内 (.shader 等)での Gamma - Linear 相互変換 (0~1f:正規化した値での計算)
// sRGB transfer functions
// Fast path ref: http://chilliant.blogspot.com.au/2012/08/srgb-approximations-for-hlsl.html?m=1
//
half SRGBToLinear(half c)
{
#if USE_VERY_FAST_SRGB
return c * c;
#elif USE_FAST_SRGB
return c * (c * (c * 0.305306011 + 0.682171111) + 0.012522878);
#else
half linearRGBLo = c / 12.92;
half linearRGBHi = PositivePow((c + 0.055) / 1.055, 2.4);
half linearRGB = (c <= 0.04045) ? linearRGBLo : linearRGBHi;
return linearRGB;
#endif
}
half3 SRGBToLinear(half3 c)
{
#if USE_VERY_FAST_SRGB
return c * c;
#elif USE_FAST_SRGB
return c * (c * (c * 0.305306011 + 0.682171111) + 0.012522878);
#else
half3 linearRGBLo = c / 12.92;
half3 linearRGBHi = PositivePow((c + 0.055) / 1.055, half3(2.4, 2.4, 2.4));
half3 linearRGB = (c <= 0.04045) ? linearRGBLo : linearRGBHi;
return linearRGB;
#endif
}
half4 SRGBToLinear(half4 c)
{
return half4(SRGBToLinear(c.rgb), c.a);
}
half LinearToSRGB(half c)
{
#if USE_VERY_FAST_SRGB
return sqrt(c);
#elif USE_FAST_SRGB
return max(1.055 * PositivePow(c, 0.416666667) - 0.055, 0.0);
#else
half sRGBLo = c * 12.92;
half sRGBHi = (PositivePow(c, 1.0 / 2.4) * 1.055) - 0.055;
half sRGB = (c <= 0.0031308) ? sRGBLo : sRGBHi;
return sRGB;
#endif
}
half3 LinearToSRGB(half3 c)
{
#if USE_VERY_FAST_SRGB
return sqrt(c);
#elif USE_FAST_SRGB
return max(1.055 * PositivePow(c, 0.416666667) - 0.055, 0.0);
#else
half3 sRGBLo = c * 12.92;
half3 sRGBHi = (PositivePow(c, half3(1.0 / 2.4, 1.0 / 2.4, 1.0 / 2.4)) * 1.055) - 0.055;
half3 sRGB = (c <= 0.0031308) ? sRGBLo : sRGBHi;
return sRGB;
#endif
}
half4 LinearToSRGB(half4 c)
{
return half4(LinearToSRGB(c.rgb), c.a);
}
内容的には、厳密なコードと高速化近似式 (2.2乗 や 1/2.2乗) に同じか近いね。プリプロセッサの「USE_VERY_FAST_SRGB」や「USE_FAST_SRGB」で実行速度を選択できるらしい。
PositivePow は以下の参考資料を(LIGHT11)見て欲しい。正の値しか使わないのなら、ただの pow() でも可能のようだ。
(参考)
・PostProcessing/PostProcessing/Shaders/Colors.hlsl (Unity の PostProcessing 内)
・【Unity】シェーダにおける値のリニア <-> sRGB変換関数 (LIGHT11:PositivePow 掲載)
●PositivePow (負の値にしないべき乗) 抜粋
#define FLT_EPSILON 1.192092896e-07
// Using pow often result to a warning like this
// "pow(f, e) will not work for negative f, use abs(f) or conditionally handle negative values if you expect them"
// PositivePow remove this warning when you know the value is positive and avoid inf/NAN.
float PositivePow(float base, float power)
{
return pow(max(abs(base), float(FLT_EPSILON)), power);
}
float2 PositivePow(float2 base, float2 power)
{
return pow(max(abs(base), float2(FLT_EPSILON, FLT_EPSILON)), power);
}
float3 PositivePow(float3 base, float3 power)
{
return pow(max(abs(base), float3(FLT_EPSILON, FLT_EPSILON, FLT_EPSILON)), power);
}
float4 PositivePow(float4 base, float4 power)
{
return pow(max(abs(base), float4(FLT_EPSILON, FLT_EPSILON, FLT_EPSILON, FLT_EPSILON)), power);
}
結局、どれを使うかはケースバイケースだと思うが、実装を知ってると色々応用が効くので知っておいて損は無い。例えば、ガンマ補正の値は 2.2乗 みたいになってるが(sRGBディスプレイの現在のデファクトスタンダードであり、過去には色々値が異なっていたらしい)、これを引数をして変更すると、見た目も変わる。これを応用してシェーダの方で Properties に入れておくと、インスペクタで変化の加減を調整できるので、とても便利だ。
実際、VRM Live Viewer のプロジェクト内の素材を Linear 用に調整している最中だが、透過の無いテクスチャなどは、マテリアルの調整やいっそ PhotoShop でテクスチャの色調補正すれば、Gamma のときと同じ感じになるので事足りる。しかし、透過や反射するようなマテリアル(色や光の合成が行われるマテリアル)などは、どんなに調整しても Gamma のときと同じようにはならない(参考資料の「加算/合成が変わる」がわかりやすい)。そういう場合は、シェーダに変換式を入れないと、それっぽくはならないようだ(それでも完全には無理だが)。
(参考資料)
・分かる!リニアワークフローのコンポジット
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